代謝機能障害関連脂肪性肝疾患(MASLD)
代謝機能障害関連脂肪性肝疾患(MASLD)とは、以前は非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)と呼ばれていた、アルコールの過剰摂取とは関係なく、肝臓に脂肪が過剰に蓄積する病気のことです。 MASLDは、肥満、糖尿病、高血圧、脂質異常症といった代謝機能障害と密接に関連しており、これらの生活習慣病が背景にあることが多いのが特徴です。 近年、食生活の欧米化や運動不足などにより、MASLDの患者さんは増加傾向にあります。 MASLDは、放置すると肝硬変や肝がんといった重篤な病気に進行する可能性もあるため、早期発見・早期治療が非常に重要です。 当院では、消化器内科専門医である私が、患者さん一人ひとりの状態に合わせた丁寧な診療を心がけております。 気になる症状がある方は、お気軽にご相談ください。
代謝機能障害関連脂肪性肝疾患(MASLD)の症状について
MASLDの初期には、ほとんど自覚症状がないことが一般的です。 そのため、健康診断や人間ドックなどで偶然発見されるケースが多く見られます。 病気が進行すると、以下のような症状が現れることがあります。
- 倦怠感、疲労感
- 食欲不振
- 右上腹部の不快感や鈍痛
- 黄疸(皮膚や白目が黄色くなる)
- 腹水(お腹に水がたまる)
- むくみ
これらの症状は、MASLD以外の病気でも見られるため、自己判断せずに医療機関を受診することが大切です。 特に、健康診断で肝機能異常を指摘された場合は、放置せずに当院までご相談ください。
代謝機能障害関連脂肪性肝疾患(MASLD)の原因について
MASLDの主な原因は、以下のものが挙げられます。
- 肥満
- 糖尿病(2型糖尿病)
- 高血圧
- 脂質異常症(高トリグリセリド血症、低HDLコレステロール血症など)
- インスリン抵抗性
- 遺伝的要因
- 食生活の乱れ(高カロリー食、高脂肪食、果糖の過剰摂取など)
- 運動不足
これらの原因が複合的に関与して、肝臓に脂肪が蓄積し、炎症を引き起こすと考えられています。 特に、内臓脂肪が多い肥満の方や、糖尿病の方は、MASLDを発症しやすい傾向にあります。
また、最近の研究では、腸内細菌叢の乱れもMASLDの発症に関与している可能性が指摘されています。
代謝機能障害関連脂肪性肝疾患(MASLD)の病気の種類について
MASLDは、肝臓の炎症の程度によって、以下の2つの病気に分類されます。
単純脂肪肝
肝臓に脂肪が蓄積しているものの、炎症や肝細胞の損傷がほとんどない状態です。 多くの場合、生活習慣の改善で改善が見込めます。
非アルコール性脂肪肝炎(NASH)
肝臓に脂肪が蓄積しているだけでなく、炎症や肝細胞の損傷も見られる状態です。 NASHは、放置すると肝硬変や肝がんに進行するリスクが高いため、積極的な治療が必要です。
MASLDの患者さんのうち、約20%がNASHに移行すると言われています。
代謝機能障害関連脂肪性肝疾患(MASLD)の治療法について
MASLDの治療の基本は、生活習慣の改善です。 具体的には、以下のことに取り組みます。
- 食事療法:
- 摂取カロリーを制限する
- バランスの取れた食事を心がける(野菜、果物、食物繊維を積極的に摂取する)
- 高脂肪食、高カロリー食、果糖の過剰摂取を控える
- アルコールを控える(MASLDはアルコールが原因ではないですが、肝臓への負担を減らすために控えることが望ましいです)
- 運動療法:
- 有酸素運動(ウォーキング、ジョギング、水泳など)を積極的に行う
- 筋力トレーニングも取り入れる
- 1日30分以上、週3回以上を目安に行う
これらの生活習慣の改善に加えて、必要に応じて薬物療法を行うこともあります。
- 糖尿病治療薬:インスリン抵抗性を改善する薬(メトホルミンなど)や、血糖値を下げる薬(GLP-1受容体作動薬など)を使用することがあります。 GLP-1とは、食後に分泌されるホルモンで、血糖値を下げる作用や食欲を抑制する作用があります。
- 脂質異常症治療薬:高トリグリセリド血症や低HDLコレステロール血症を改善する薬(スタチン、フィブラートなど)を使用することがあります。
- 肝庇護薬:肝臓の炎症を抑える薬(ウルソデオキシコール酸など)を使用することがあります。
- ビタミンE:抗酸化作用があり、肝臓の炎症を抑える効果が期待できます。
当院では、患者さんの状態に合わせて、これらの治療法を組み合わせ、最適な治療プランをご提案いたします。
料金について
当院でのMASLDに関する検査・治療の料金は以下の通りです。
| 検査項目 | 料金(税込) |
|---|---|
| 血液検査(肝機能、脂質、血糖など) | 3,000円~5,000円 |
| 腹部超音波検査 | 3,000円 |
| CT検査 | 10,000円 |
※上記は目安であり、検査内容によって料金が異なります。
代謝機能障害関連脂肪性肝疾患(MASLD)についてのよくある質問
Q1. MASLDは放置するとどうなりますか?
A1. MASLDを放置すると、肝硬変や肝がんといった重篤な病気に進行する可能性があります。 また、心血管疾患(心筋梗塞、脳卒中など)のリスクも高まることが知られています。
Q2. MASLDは治りますか?
A2. MASLDは、早期に発見し、適切な治療を行えば、改善する可能性が高い病気です。 生活習慣の改善が基本となりますが、必要に応じて薬物療法も行います。
Q3. MASLDの検査は痛いですか?
A3. 血液検査や腹部超音波検査は、ほとんど痛みを感じることはありません。 CT検査では、まれに造影剤によるアレルギー反応が起こることがありますが、事前に問診を行い、十分な対策を行います。
Q4. MASLDの治療期間はどれくらいですか?
A4. MASLDの治療期間は、病気の進行度合いや患者さんの状態によって異なります。 生活習慣の改善は、継続的に行うことが大切です。 薬物療法を行う場合は、数ヶ月から数年単位で治療を継続することがあります。
院長より
増山胃腸科クリニックでは、消化器内科専門医である私が、MASLDの診療にあたっています。 当院では、患者さん一人ひとりの状態を丁寧に評価し、生活習慣の改善指導から薬物療法まで、最適な治療プランをご提案いたします。
MASLDは、自覚症状がないことが多いため、放置されがちな病気です。 しかし、放置すると肝硬変や肝がんといった重篤な病気に進行する可能性もあります。 健康診断で肝機能異常を指摘された方や、肥満、糖尿病、高血圧、脂質異常症などの生活習慣病をお持ちの方は、お気軽に当院までご相談ください。
当院は、西那須野駅から車で約9分の場所に位置しており、駐車場も完備しております。 また、上部内視鏡検査、下部内視鏡検査にも対応しており、精密な検査を行うことが可能です。
地域の皆様の健康をサポートできるよう、スタッフ一同、誠心誠意努めてまいります。
